【2026年最新】個人事業主がもらえるお金の基礎知識|給付金・助成金・補助金の違いと探し方を徹底解説

個人事業主対象の給付金を利用して負担を軽減しよう!


コロナ禍に多くの個人事業主が利用した「持続化給付金」のような一律給付は、2026年3月現在は存在しません。しかし、「もらえるお金」がなくなったわけではありません。今は「物価高騰対策」や「IT導入・賃上げへの取り組み」を後押しする支援策が、国・自治体ともに充実しています。

この記事では、給付金・補助金・助成金それぞれの違いと2026年の最新トレンドを整理し、「自分の事業フェーズに合った支援策」が5分でわかるように解説します。

今すぐ申請できる具体的な一覧が見たい方はこちらの記事をご覧ください。
【2026年最新】個人事業主が使える給付金まとめ|返済不要の補助金・助成金など一覧

この記事の目次

【2026年】個人事業主が国や自治体からもらえるお金の全体像


給付金・補助金・助成金は、いずれも返済不要で個人事業主が活用できる公的支援です。融資と違い返済の負担がないため、設備投資や人材育成など、普段は資金面で踏み出しにくい取り組みにも積極的に活用できます。
ただし目的や受給条件はまったく異なります。まずは3つの制度の違いを正確に把握して、自分に合った支援を見つけましょう。

【比較表】給付金・補助金・助成金の違い

「給付金・補助金・助成金」はどれも返済不要ですが、目的や受給の難易度は大きく異なります。特に2026年は「賃上げ」「生成AI導入(DX)」「GX(グリーントランスフォーメーション)」が支援の重点領域となっており、これらに関連する事業者は採択・受給のチャンスが広がっています。

項目 給付金・支援金 補助金 助成金
主な目的 事業継続・生活の「救済」 事業拡大・IT導入の「投資」 雇用・賃上げ等の「環境改善」
2026年の傾向 自治体独自の物価高騰対策 生成AI導入・GX・省エネ 最低賃金引き上げへの対応
受給の難易度 低(要件を満たせばOK) 高(審査・採択が必要) 中(要件遵守と書類作成)
もらえる時期 申請から数週間〜数ヶ月 事業完了後の後払い 計画実施後の後払い
返済の有無 不要 不要 不要
こんな人向け 地域の支援策を探したい人 設備投資やDXをしたい人 従業員の待遇を良くしたい人

この3つは「性格がまったく異なる別制度」です。自分の事業フェーズや課題に合わせて使い分けることが、もらえるお金を最大化する近道になります。
ただし、補助金は審査があるため必ず採択されるとは限らず、申請書類の準備にも一定の手間がかかります。申請期限や要件をしっかり確認したうえで、余裕を持って準備を進めることが大切です。

【給付金】とは:物価高騰や災害時などの「緊急支援」

給付金・支援金は、事業者が一定の要件を満たしていれば受け取れる「救済型」の支援です。コロナ禍で多くの個人事業主が利用した「持続化給付金」のような国単位の大型給付は、現在は終了しています。

2026年3月現在、給付金の主流は自治体が独自に実施するスポット型の支援です。光熱費・仕入れコストの上昇を背景とした給付金や、中小事業者向けの物価高騰支援金が、国の交付金を活用する形で都道府県や市区町村単位で随時設けられています。支給額は数万円程度のものが多く、申請期間が短いケースも少なくありません。

個人事業主がまず確認すべき窓口は、居住・開業している自治体の公式サイトです。 国の制度だけを探していると、自分が対象の給付金を見逃してしまうことがあります。定期的にチェックする習慣をつけておきましょう。

【補助金】とは:生成AI導入やGXなど「事業成長」への投資

補助金は、設備投資や新たな事業展開にかかる費用の一部を国・自治体が負担してくれる「投資支援型」の制度です。返済不要である一方、審査・採択のプロセスがあるため、申請したからといって必ずもらえるわけではありません。
採択率は補助金の種類や公募回によって異なりますが、人気の補助金では30〜50%台にとどまることもあります。採択されるためには、事業計画書の完成度が大きく影響します。

2026年は「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金2026」として刷新されました。制度名にAIが明記されたとおり、生成AIツールの導入や業務効率化ソフトが補助対象として強化されています。そのほか、省エネ設備の導入を後押しするGX関連の補助金や、なじみ深い小規模事業者持続化補助金(販路開拓・ブランディング費用が対象)も継続して公募が行われています。

補助金は基本的に「先に自分で費用を支払い、事業完了後に申請して受け取る”後払い”方式」です。キャッシュフローの計画を立てたうえで活用することが重要です。

【助成金】とは:賃上げや非正規雇用解消など「環境整備」の対価

助成金は、雇用環境の改善や労働条件の向上に取り組む事業者を支援する制度で、主に厚生労働省管轄の雇用関係助成金が中心です。補助金のような審査・採択はなく、要件を満たして適切に申請すれば、原則として受給できるのが大きな特徴です。

2026年のトレンドとして特に押さえておきたいのが、最低賃金引き上げへの対応です。政府が継続的に最低賃金の引き上げを推進するなか、賃上げを行う中小・小規模事業者を支援する助成金が拡充されています。従業員を雇用している個人事業主であれば、積極的に確認しておきたい分野です。

また、「年収の壁」問題への対策として、社会保険への加入や労働時間延長を支援するキャリアアップ助成金の活用が、今改めて注目されています。パートやアルバイトを雇用しているフリーランス・個人事業主にも関係する制度です。
さらに、事業場内の最低賃金を引き上げた場合に設備投資費用を助成する「業務改善助成金」も令和7年度に拡充が行われています。賃上げと生産性向上を同時に進めたい事業者にとって使いやすい制度となっているため、最新の要件を必ず確認しておきましょう。

【2026年最新】今、個人事業主が注目すべき「給付金」の動向


「給付金ってまだもらえるの?」
個人事業主の方からよく聞かれる質問です。コロナ禍のような大型給付金は2026年3月現在存在しませんが、自治体独自の支援は今も続いています。
このセクションでは、給付金の”今のリアル”と見落としがちな探し方をお伝えします。

国の「持続化給付金」の後継はあるのか?

持続化給付金は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売上が大幅に落ちた事業者を支援するために創設された制度で、現在は申請受付を終了しています。
その後継として登場した「事業復活支援金」も同様に終了しており、2026年3月現在、フリーランス・個人事業主が資金繰りを目的として、すぐに申請・受給できる給付金はありません。

今の支援策は、一律の「救済」から、特定の目的(IT導入や賃上げなど)を持つ事業主への「投資」へと完全にシフトしています。

今探すべきは「お住まいの自治体」の物価高騰・エネルギー対策

持続化給付金のような給付金はありませんが、以下のような地方自治体独自の給付・支援は継続的に行われています。

  • エネルギー価格高騰対策支援金(電気・ガス代の負担軽減)
  • 物価高騰対応重点支援給付金(地域経済の活性化)
  • 地元のデジタル化促進給付金

これらは自治体ごとに名称や条件が異なり、公募期間も1〜2ヶ月と非常に短い場合もあるため、「自分の住んでいる地域名 + 給付金 + 2026」で検索し、最新情報をキャッチアップすることが重要です。

【詳細リスト】現在募集中の給付金・支援金はこちら

「自分の地域で何が使えるかわからない」「今すぐ申請できるものを一覧で見たい」という方は、以下の記事でリアルタイムに更新されている支援策リストを確認してください。

【2026年最新】個人事業主が使える給付金まとめ|返済不要の補助金・助成金など一覧
こちらの記事では、今すぐ動ける最新の募集情報を随時アップデートしています。

【補助金・助成金】2026年に個人事業主が狙うべき3軸


2026年現在、国の支援策は「困っているから助ける」から、「成長しようとする人を後押しする」方向へ完全にシフトしました。特に以下の3つの公的支援は、個人事業主にとって最も活用の可能性が高いものです。

① 生産性向上:デジタル化・IT導入補助金(旧IT導入補助金)

2026年のビジネスシーンで欠かせない「生成AI」の導入や、定着した「インボイス制度」への対応を支援する補助金です。2025年まで「IT導入補助金」として運用されていたこの制度は、2026年に「デジタル化・AI導入補助金」として刷新されました。
中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。

申請枠は「通常枠」「インボイス枠(インボイス対応類型)」「インボイス枠(電子取引類型)」「セキュリティ対策推進枠」「複数者連携デジタル化・AI導入枠」の5種類があり、目的に応じて選択できます。

対象ツールは事前に事務局の審査を通過したものに限られますが、AIライティングツールやクラウド会計ソフト、受発注システムといった幅広いITツールが登録されています。ソフトウェア本体だけでなく、導入時のコンサルティング費用やクラウドサービスの利用料も補助対象になる点が大きな魅力です。

申請の際は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組む必要があります(「複数者連携デジタル化・AI導入枠」以外)。逆に言えば、支援事業者が申請手続きをサポートしてくれるため、補助金の申請が初めての個人事業主でも取り組みやすい制度です。

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② 販路開拓:小規模事業者持続化補助金(通常枠)

個人事業主にとって最も知名度が高く、使い勝手の良い補助金です。
小規模事業者持続化補助金の通常枠は、小規模事業者が働き方改革や賃金引上げ、インボイス導入等の制度変更に対応するため、経営計画を作成し、それらに基づいて行う販路開拓の取り組み等の経費の一部を補助するものです。

販路開拓に使える費用の一部を国が補助してくれる制度で、チラシ・パンフレットの制作費、ウェブサイトの改修費、展示会への出展費用、新商品の開発費など、売上アップに直結する幅広い経費が対象です。
補助率は原則2/3で、基本の補助上限は50万円ですが、賃金引上げ特例やインボイス特例の要件を満たすと最大250万円まで引き上げられます。自分の報酬を上げながら販路も広げるという「攻めの経営」に取り組む事業者ほど、より大きな恩恵を受けられる設計になっている点が特徴です。

2026年3月現在、令和7年度補正予算による第19回公募が進行中です(申請受付締切:2026年4月30日)。

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③ 賃上げ・雇用:業務改善助成金・キャリアアップ助成金

「人を雇っている」「これから雇いたい」個人事業主にとって、2026年最大の課題は最低賃金の引き上げへの対応です。国はこの課題に取り組む事業主を、2つの助成金で後押ししています。

業務改善助成金

生産性向上に資する設備投資等(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)を行うとともに、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、その設備投資などにかかった費用の一部を助成する制度です。
POSレジや業務用機械など、生産性向上につながる設備の導入が広く対象となります。
令和7年9月5日には制度の拡充も行われており、令和8年度も引き続き継続するとみられます。

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【最新・社労士監修】令和8年度 業務改善助成金とは?支給金額や対象経費、変更点などをご紹介

キャリアアップ助成金

有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者といったいわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善の取り組みを実施した事業主に対して助成する制度です。
コースは正社員化コース、賃金規定等改定コース、短時間労働者労働時間延長支援コースなど複数あり、非正規雇用労働者を正社員に転換した場合、中小企業では1人あたり最大80万円(重点支援対象者の場合)の助成を受けられます。

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【令和8年版】キャリアアップ助成金とは?正社員化コースの改正点や年収の壁対策をわかりやすく解説

個人事業主の「もらえるお金」に関するよくある質問(Q&A)

Q1:給付金や補助金を受け取ったら、確定申告は必要ですか?

A:原則として必要です。
国や自治体からもらう給付金・補助金は、事業所得の「雑収入」として計上します。非課税措置が取られている特殊な給付金を除き、課税対象となるため注意しましょう。申告漏れを防ぐためにも、受け取った際の通知書は大切に保管しておいてください。

Q2:一度給付金をもらったことがあっても、別の補助金を申請できますか?

A:はい、可能です。
「同じ事業(全く同じ経費)」に対して複数の補助金を重複して受け取ることはできませんが、異なる目的であれば、併用できるケースがあります。

Q3:2026年現在、オンライン申請以外(郵送など)はできないのでしょうか?

A:現在は「電子申請」が主流です。
多くの補助金・助成金で「gBizIDプライム」を利用した電子申請が必須となっています。一部の自治体給付金では郵送対応が残っている場合もありますが、迅速な受給のためにはマイナンバーカードとgBizIDの準備を推奨します。

Q4:申請すれば必ずもらえるのですか?

A:制度によります。
「給付金」や「助成金」は要件を満たせば高い確率で受給できますが、「補助金」は予算枠が決まっており、事業計画の審査を経て「採択」される必要があります。採択率は制度によりますが、40〜60%程度になることが多いです。

まとめ:今のあなたの事業に最適な制度を選ぼう

給付金の中には、個人事業主が利用できるものもあります。しかし、緊急事態の支援として支給されることが多いので、申請期限などに気をつけなければいけません。

大久保写真創業手帳・創業者 大久保の解説

「補助金は『もらうこと』が目的ではなく、事業を『加速させる』ための手段です」

2026年現在、個人事業主を取り巻く環境は「インボイス制度の定着」「生成AIによる業務変革」「最低賃金の引き上げ」と、大きな転換期にあります。

かつての「給付金」のような救済措置を待つのではなく、IT導入補助金でAIを活用して事務作業を自動化したり、業務改善助成金を使って生産性を高めつつ賃上げを行ったりと、「国の施策(トレンド)に自社の事業を合わせに行く」姿勢がこれまで以上に求められています。

申請書類の作成は確かに手間ですが、それは自社の事業計画を見つめ直す絶好の機会でもあります。まずは「自分に何が使えるか」を知ることから始めてみましょう。

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(編集:創業手帳編集部)